SEO コラム

成果報酬型SEOの発注前に知りたいメリット・デメリット・リスクを解説

千葉県船橋市で成果報酬型SEO施策サービスを提供している、プラスシーブイ株式会社です。

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンで特定のキーワードを検索した際、自社のサイトが上位表示されることを目指す施策のことです。そのまま英語を和訳すると、検索エンジンの最適化という意味になります。

SEO対策が登場した頃は専門業者へ依頼することが一般的でしたが、近年ではツールの開発が進んできていて自社でSEO対策に取り組む会社も年々増えてきています。ただ、ITリテラシーが高い人材がいない企業やリソースが不足している会社のほうがまだまだ多く、専門知識を持った業者に依頼するほうが一般的です。業者選定も難しいところですが、良い企業に依頼できれば効率よくスピーディーに上位獲得を実現できます。

業者にSEOを依頼するときは、「成果報酬型SEO」もしくは「固定報酬型SEO」のうちどちらかのサービスを選択することになりますが、それぞれの違いをご存知でしょうか。

この記事では、SEOサービスを利用するなら押さえておきたい「成果報酬型SEO」について解説します。固定報酬型SEOとの違いを理解して、自社に最適なサービス形態を見極めましょう。

成果報酬型SEOとは?

成果報酬型SEOとは、「SEO施策を実施して上がった成果に応じて報酬を支払うサービス」のことです。SEOには、ほかにも固定報酬型というものがあり、両者では料金形態が異なります。

はじめに、成果報酬型SEOと固定報酬型SEOの違いについて深掘りしてみましょう。

成果報酬型SEOってどんなサービス?

成果報酬型SEOでは、指定した対策キーワードが上位表示されたときに日額で課金されます。

課金する順位の範囲はサービスによって異なりますが、多くの場合10位以内に表示された日から起算して、高順位をキープし続けた日数に応じて日額が課金される方式です。業者によっては、10~4位まではいくら、3~1位はいくらと、細かく費用を分けて請求するところもあります。

成果報酬型SEOは、対策キーワードや順位に応じて費用が変わります。検索ボリュームが多くて難易度が高いキーワードであるほど、上位表示させるほど費用は高くなります。とくに、1位表示させたときに高い費用を設定しているサービスが多いようです。

成果報酬型SEOと固定報酬型SEOの違い

成果報酬型SEOとは異なり、定額の月額料金を支払うサービスを「固定報酬型SEO」といいます。検索順位が上がらなくても費用は発生しますが、固定料金で複数のキーワード対策を依頼できる点が特徴です。

成果報酬型SEOと固定報酬型SEOの違いを表にまとめたので、しっかりと整理しておきましょう。

成果報酬型 固定報酬型
料金体系 順位と維持した日数に応じて日額課金
※別途、初期費用
成果が出ても出なくても毎月同じ月額
※別途、初期費用
複数キーワード キーワードごとに追加費用 同一料金で対応
特徴 難易度が高いキーワード、順位が高い場合は高額になりやすい 難易度が高いキーワード、順位が高い場合でも同一料金

キーワードを上位表示でき、かつ順位を維持できた場合は、固定報酬型のほうがコストを抑えられるというメリットがあります。しかし、一方で成果が出ない場合でもコストがかかり続ける点に注意が必要です。

とくに、難易度が高いキーワードは上位表示するまでに時間がかかるため、トータルで見ると成果報酬型SEOのほうが費用を抑えられるケースもあります。キーワードにもよりますが、対策難易度を考慮して固定報酬型か成果報酬型かを検討しつつ、慎重に見極めたほうが良いでしょう。

成果報酬型SEOと固定報酬型SEOの費用相場

成果報酬型SEOと固定報酬型SEOの費用相場についてみてみましょう。正確な金額はサービスごとに異なるため問い合わせの必要がありますが、以下の金額を目安にすると費用をイメージしやすくなります。

成果報酬型 固定報酬型
初期費用 5~20万円
報酬 日額:数千円程度

※キーワードによって大きく異なる

月額:10~40万円

なお、なかには初期費用が無料のサービスも存在しています。なお、依頼先を選定する際は、追加費用の有無に関してはしっかりと確認しておきたいところです。

成果報酬型SEOのメリット

成果報酬型SEOには、「成果が出るまで費用が発生しない(初期費用はのぞく)」「好きなタイミングで始めやすい」といったメリットがあります。では、成果報酬型SEOのくわしいメリットについて深掘りしていきます。

成果が出るまでは実質料金が無料

成果報酬型SEOは、SEO施策の成果が出るまで費用が発生しません。そのため、最初は料金無料で行ってもらえるというメリットがあります。

SEOは、くわしい業者やサービスに依頼したからといって、すぐに結果が出るとはかぎりません。3日でGoogleの検索結果1ページ目に上位表示を達成するケースもあれば、2~3か月経ってようやく順位が上昇しはじめるケースもあります。

固定報酬型のSEO施策で継続的に費用を支払っても、サイトの構造などの内部要因やキーワードにおける競合の強さなどの外部要因によってはどうしても上位表示が難しいケースがあります。一方、成果報酬型SEOの場合、目標が達成されなければ費用は不要なため、無駄なコストをかけることなくSEOにチャレンジできる点がメリットです。

月中からも施策をスタートしやすい

成果報酬型SEOは、好きなタイミングで開始できるというメリットもあります。たとえば、月中や月末にスタートすることも可能です。

なぜいつでも始められる点がメリットかというと、固定報酬型SEOは費用の日割り払いができず、月初から開始しないと損してしまうためです。月中や月末に契約を開始しても、丸々一ヶ月分の費用を請求されてしまうのは、ロスになると捉えられます。

一方、成果報酬型SEOは成果が出てから日額で課金されるため、いつ始めても損することはありません。「SEOに力を入れたい!」と思ったタイミングで、サービスの利用を開始できます。

外部施策で被リンクを増やせる

SEO施策には「内部対策」と「外部対策」の2種類があり、成果報酬型SEOは外部対策を重点的に行うことが多い傾向にあります。外部対策は被リンク獲得がメインとなるため、成果報酬型SEOを依頼することで効果的な外部リンクを増やせるのです(被リンクとは、他のサイトにリンクが張られることを指します。他のサイトからのリンクを多く獲得しているサイトは、客観的な評価が高いと認識されてSEOの観点で優遇されると考えられています)。

なお、内部対策と外部対策の違いは以下のとおりです。

内部対策 外部対策
特徴 サイトの内部を整備する 外部サイトからの評価を高める
領域 エンジニア 広報やマーケティング
施策例 ・内部リンクの設置

・HTMLタグの修正

・ディレクトリ構造の最適化

・SSL化

・サイト高速化

・レスポンシブ化 など

・被リンクの獲得

・SNSの設置

・サイテーション

・クロール、インデックス対策 など

内部対策を行えば、検索エンジンに評価されやすい構造のサイトにすることが可能ですが、成果が出るまでに時間がかかるという欠点があります。そのため、成果報酬型SEOではあまり重要視されることはありません。

対して外部対策は、おもに上質な被リンクを増やすことで、外部から支持されているサイトであることをアピールします。するとGoogleやYahoo!からのサイトに対する評価が高まり、内部対策よりも早い段階で順位が上がりやすいのが特徴です。

被リンクはSEO効果が期待できる要素ですが、自然に発生させるためには多くの時間を要します。SEOを実施してくれるサービスを活用することで、効率よく被リンクを獲得して上位表示を目指せます。

成果報酬型SEOのリスク・デメリット

メリットが豊富な成果報酬型SEOですが、反対にデメリットもあります。メリットとデメリットの双方を比較し、自社に適しているかどうかを判断することが重要です。

ここからは、成果報酬型SEOのリスクとデメリットについて解説します。

高額な初期費用がかかる場合がある

成果報酬型SEOのサービスを提供する業者は、初期費用が高額になるケースがある点に注意してください。

SEO会社によって異なるため一概にはいえませんが、成果報酬型SEOの初期費用は固定報酬型SEOの月額3ヶ月程度になるケースもあります。なかには初期費用が無料のSEO会社もありますが、実績がない代わりに無料にしているケースもあるため、安い場合には同時に実績を必ず確認するようにするといいでしょう。

成果報酬型SEOの場合、日額自体は安いケースが多いですが、初期費用を支払うことで結果的に高額なコストがかかるリスクをはらみます。くわえて、対策するキーワードの難易度や数によってはさらに費用がかさむ可能性があるため、事前に固定報酬型と費用を比較しておくことをおすすめします。

被リンクの質が悪いとペナルティを受けてしまう

成果報酬型SEOのサービスがおもに取り組む被リンクの獲得は、SEO効果が高い一方で、貴社のサイトがGoogleからペナルティを食らうリスクもあることを理解しておかなければいけません。ペナルティとは、検索エンジンのガイドラインに違反していることが判明して、検索順位を大きく落とされたりインデックスを削除されたりすることです。

Googleでは、以下のような低品質な被リンクをペナルティの対象として定めています。

Googleのペナルティ対象となるリンクの例

  • リンクプログラムによるリンク
  • 相互リンク集ページなどからのリンク
  • コンテンツの関連性が低いページからのリンク
  • 同一ドメインからの大量のスパムリンクサイトからのリンク
  • 掲示板などからの作為的なリンク など

このように、Googleでは自然発生以外の作為的な被リンク全般を低品質とみなしており、ペナルティの対処としているのです。

もちろん、ペナルティを受けないようSEOを実施する業者がほとんどですが、被リンクを獲得しているサイトは一般的に依頼主へ開示されるものではないため、どうしても不安は払拭できません。

せっかくSEO施策にコストと時間をかけても、ペナルティを受ければ台無しになってしまいます。被リンク施策のリスクを知ったうえで、信頼できる業者に実行を依頼することが大切です。

成果が早期に上がった場合は固定報酬型のほうが安価

成果報酬型SEOは施策スタート時の月額のコストを低く抑えられるというメリットがありますが、早期に成果が出た場合、固定報酬型SEOのほうが安価になるケースがあります。なぜなら、成果報酬型SEOは月額料金で安定した報酬を得られない代わりに日額設定となるため、純粋に成果報酬型SEOを日割りしたときの費用よりも日額料金が高い設定になっているためです。

ただし、早期に上位表示できるかどうかについては、専門業者でも正確に予測することは難しいものです。どちらがいいかを業者と相談することはできますが、ユーザーの検索ニーズが変わることもあれば、競合が対策に気づいて対抗してくる可能性もあるため「必ずこちらがお得」と断言することはできません。

費用対効果を重視して成果が出るかどうか様子をみたいのであれば、まずは成果報酬型の利用がおすすめです。成果がしっかり出てから、じっくりと内部対策にも取り組める固定報酬型に切り替えるのもひとつの手です。

特定のキーワードのみを対策するとリスクがある

成果報酬型SEOサービスを提供する業者の多くは、キーワードごとに費用を加算するシステムを採用しています。1つのキーワードでも、上位表示できれば依頼者にとって大きなメリットかもしれませんが、順位は常に維持できるわけではなく、下落するリスクを想定しておく必要があります。

それは、Googleコアアップデートです。

Googleコアアップデートが実施されるタイミングはある程度予測できますが、アップデートがサイトにどのような影響を与えるのかについては予測できません。万が一、特定のキーワードだけで対策していた場合、アップデートによって大きく順位が下がり、Googleの自然検索流入がガクンと減少し、お問い合わせや購入完了といったコンバージョンが一気に少なくなることがあります。

特定のキーワードに対する外部対策だけでは、長期的な上位維持は難しい可能性があります。安定して上位表示を目指すためには、関連性が高い複数のキーワードや一語の対策だけでなく、二語・三語、あるいはロングテールキーワードで対策したり外部対策以外にも取り組んだりと、広い視野での取り組みが欠かせません。

内部対策を重視しない傾向がある

外部対策をメインに行う成果報酬型SEOのサービスは、内部対策を重視しない傾向にあります。

内部対策を行うときは、データ容量やHTMLタグの調整、コンテンツの整理、ディレクトリ構造の最適化など、サイト本体に手を加える作業が必要です。また、コンテンツSEOと呼ばれる、サイト内の記事などといったコンテンツの品質を向上させる取り組みを行うこともあります。

こういった施策もSEOには効果的ですが、多くの準備期間や作業時間が必要で、サイトの評価が上がるまでにある程度の時間を要します。負担が大きく成果が出るまで時間がかかるため、成果報酬型SEOでは軽視される傾向にあるのです。

しかし、外部対策だけに頼ったSEOは、先述したとおりペナルティのリスクをはらみ、SEO施策としては偏りがあります。しっかりと評価されるサイトに仕上げるためには、外部対策だけではなく自社サイトと向き合い、内部対策にも取り組む必要があります。

まとめ

成果報酬型SEOは、目標としている順位に到達したときに報酬を支払う、SEO対策のサービスです。

成果報酬型SEOは外部施策が中心なので、ペナルティを受けて順位を大きく落としてしまうリスクは無視できません。反対に、内部対策やコンテンツSEOをしっかりと行えば、長期的かつ安定的に評価される良質なサイトを構築できます。きちんと内部施策もしたいなら、HTMLソースの見直しやサイト構造の改善、あるいはコンテンツSEOなども検討しましょう。

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