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Search Consoleに「プラットフォームプロパティ」が登場|Instagram・TikTok・X・YouTubeの“Google検索経由”がついに可視化

テキスト 「Search Consoleにプラットフォームプロパティが登場」というタイトルと、グラフ・ネットワーク・書類を表す4つの円形アイコンから虫めがねアイコンへデータが集約される図を配置したアイキャッチ画像

この記事の要点

Google Search Consoleに「プラットフォームプロパティ」が追加され、Instagram・TikTok・X・YouTube上の自社コンテンツがGoogle検索でどのように見つけられているかを確認できるようになりました。

  • Google Search Consoleの「プラットフォームプロパティ」が対応するのは、Instagram・TikTok・X・YouTubeの4プラットフォーム。
  • プラットフォームプロパティで確認できるのは、Google検索・Google Discover・Googleニュースにおける表示回数・クリック数・平均CTR・平均掲載順位。
  • TikTokアプリ内やInstagramアプリ内での表示回数は計測対象外。各SNSのインサイト機能の代替にはならない。
  • 登録はアカウント単位。複数のSNSや複数アカウントを運用している場合は、その数だけプロパティを作成する必要がある。
  • プロパティ登録後、レポートにデータが反映されるまで数日かかる。集計期間の初期設定は28日間。
  • 利用できるレポートは、検索パフォーマンス・インサイト・達成状況(Achievements)の3種類。
  • 24時間フィルタ、クエリグループ、URL比較モード(YouTubeの /watch/shorts/ など)を使えば、投稿別・フォーマット別の検索パフォーマンスを比較できる。
  • SNS投稿への流入全体ではプラットフォーム内検索が中心だが、Google検索経由のクエリは自社サイトのコンテンツ企画に転用できるキーワード発見の材料になる。

何が変わったのか

Google Search Console(GSC)に、プラットフォームプロパティという新しいプロパティ種別が追加されました。従来のGSCは「自社サイトのドメイン」を登録して使うツールでしたが、今回追加されたのはSNS・動画プラットフォーム上の自社アカウントを登録するためのものです。

これまで「Instagramの投稿がGoogle検索から見られているのか」「TikTok動画にGoogle経由の流入があるのか」は、ほぼブラックボックスでした。今回の機能はその部分に光を当てるものです。

あわせてGoogleは、実務者向けの分析ガイド「ソーシャル・動画プラットフォームのコンテンツ分析」も公開しています。単なる機能追加ではなく、分析手法までセットで提示された点が今回のポイントです。

なお、この機能は段階的に展開されているため、アカウントによってはまだ表示されない場合があります。

Search Consoleのプロパティ種別の比較図。従来のドメインおよびURLプレフィックスは自社Webサイトを計測し、新設のプラットフォームプロパティはInstagram・TikTok・X・YouTubeのアカウントを計測する

図1:従来のプロパティは自社サイト、新設のプラットフォームプロパティはSNSアカウントを対象とする。登録はアカウント単位。


対応プラットフォームは4つ

現時点で対応しているのは以下の4つです。Instagram、TikTok、X、YouTube。

投稿者本人(クリエイター/パブリッシャー)が、Googleで検索されたときに自分のコンテンツがどう見つけられているかを確認できる——これが機能の主旨です。


「見えるもの」と「見えないもの」を先に整理する

ここを誤解すると社内説明も提案も的を外すので、最初に確認しておきます。

図2:計測されるのはGoogle経由の発見のみ。TikTokアプリ内での表示回数などは含まれない。

見えるもの

Google検索での表示回数・クリック数・平均CTR・平均掲載順位。さらにDiscoverやGoogleニュースに掲載されている場合は、そちらのデータも確認できます(DiscoverとGoogleニュースのレポートは、実際にそれらの面から流入がある場合にのみ表示されます)。

見えないもの

プラットフォーム内での表示は対象外です。たとえばTikTokアプリ内で動画が何回表示されたかは、このレポートには含まれません。

つまりこれは「SNSのインサイト機能の代替」ではなく、SNSアカウントに対するGoogle検索側からの視点を足すものだと理解するのが正確です。

計測の細かい挙動も公開されています。Instagramのストーリーズが検索結果に表示された場合は表示回数としてカウントされ、クリックされればクリックとして計上されます。動画についても、Googleのビューア内で再生が始まるケースでもクリックとして記録されます。


設定手順

アカウントやチャンネルは、それぞれ個別のプロパティとして追加する必要があります。

  1. Search Consoleのウェルカム画面を開くか、サイドバーのプロパティ選択メニューから「プロパティを追加」をクリック
  2. 対応プラットフォームの一覧から追加したいものを選び、画面の案内に従って進める
  3. 所有権の確認が完了すると確認メッセージが表示されるので「プロパティに移動」をクリック。レポートにデータが出るまでには数日かかります

複数プラットフォームで運用している場合、また同一プラットフォームで複数アカウントを持っている場合は、その数だけこの作業を繰り返す必要があります。

すでにGoogleの検索プロフィールを申請済みであれば、確認済みのアカウントは自動的にプロパティとして追加されます。

運用上の注意:接続切れ

セキュリティのため所有権は定期的に再確認されます。外部ログインの有効期限切れなどで接続が切れると、再認証するまでデータ閲覧が一時停止します。ただし再認証すれば同じレポートに戻れるため、データが溜まるのを待ち直す必要はありません。

複数クライアントのアカウントを預かって運用する場合は、この再認証を運用フローに組み込んでおくのが安全です。


使えるレポートは3種類

図3:3つのレポートの役割分担。集計期間の初期設定はいずれも28日間。

検索パフォーマンスレポート:クリック数・表示回数・平均CTR・平均掲載順位を確認でき、どの投稿がGoogle検索・Discover・Googleニュースから最も流入を得ているかを絞り込んで分析できます。

インサイトレポート:直近のトラフィック傾向、上位コンテンツ、Google検索でどのように発見されているかを俯瞰できます。具体的には、直近28日間のクリック数とその内訳、最も流入を生んでいる投稿や動画、発見に使われた検索語句、流入元の国が確認できます。

達成状況(Achievements):クリック数の目標到達などの成長やマイルストーンを記録できます。

なお、期間の初期設定はインサイトも検索パフォーマンスも28日間です。


実務でどう使うか:5つの活用パターン

Googleの分析ガイドで示されている手法のうち、SMEの現場で効果が出やすいものを絞って紹介します。

1. 24時間フィルタで「伸び始め」を捕まえる

検索パフォーマンスレポートの24時間フィルタを使えば、昨日投稿した動画に対してどの検索語句が急に流入を生んでいるかを確認できます。伸びていると判断できれば、その勢いを別プラットフォームへ流す動きに繋げられます——たとえば同じテーマのストーリーズを投稿して、検索で生まれた関心を他のプロフィールへ誘導する、といった打ち手です。

2. クエリグループでテーマの当たり外れを見る

インサイトレポートには検索語句のグループ(テーマ)を表示するカードがあり、上位・上昇中・下降中のグループを確認できます。次のコンテンツ制作にどこへ時間を投じるべきかの判断材料になります。

3. フォーマット比較:ショート動画は本当に効いているのか

比較モードでURLに含まれる文字列を指定すれば、フォーマット別の performance を比べられます。YouTubeなら /watch/shorts/、Instagramなら /p//reels/ を比較する形です。

「ショートを増やすべきか」という定番の議論に、Google検索側のデータという新しい根拠を持ち込めるようになりました。

YouTubeでプレイリストを多数運用している場合は、ページフィルタに playlist を含める条件を設定し、CTRと平均掲載順位のスコアカードを開いてプレイリスト同士を比較する使い方もできます。

4. プラットフォーム横断で「作り直すべきコンテンツ」を見つける

たとえば長尺の料理チュートリアルがYouTubeでは検索から好調なのに、同じ内容の短尺TikTok版には検索流入が付いていない、という状態が見えることがあります。そうしたケースはコンテンツの作り直し(リパッケージ)を検討する材料になります。

手順としては、各プラットフォームのプロパティでURL単位に絞り込み、エクスポートして横並びで比較します。国別・デバイス別にどの投稿が強いのか、流入を生んでいる上位クエリは何かを揃えて見ていく形です。

5. 注釈でタイトル・キャプション変更の効果を検証する

タイトルやキャプションを書き換えたら、その日付にSearch Consoleの注釈(データ上のブックマーク)を残しておきます。以降の推移と比較することで、変更が検索での見つかりやすさに影響したかを確認できます。

これは弊社がWebサイトのtitle・meta descriptionの改善で日常的に回している検証プロセスと、まったく同じ考え方です。SNS投稿のキャプションにも、ようやくA/B検証の土台ができたと言えます。


SEO担当者・広報担当者にとっての意味

率直に言えば、SNS投稿への流入は依然としてプラットフォーム内検索・レコメンドが大半を占めるはずです。Google検索経由の数字だけを見て一喜一憂するのは筋が良くありません。

一方で、ここにはキーワード発見装置としての価値があります。プラットフォーム内検索とGoogle検索では、ユーザーの検索行動が違います。「Googleでわざわざそのワードを打って、うちのTikTokに辿り着いた人がいる」という事実は、それ自体が明確な需要のシグナルです。想定していなかったアツいキーワードニーズが見つかる可能性は十分にあります。

そして発見したキーワードは、SNSの中で閉じる必要はありません。自社サイトのコンテンツ企画に転用できます。SNSとWebサイトのキーワード戦略を、初めて同じ土台で語れるようになった——今回のアップデートの本質はここだと考えています。

Googleも、上昇中のトピックを掴むためにGoogle Trendsを併用することを推奨しています。

SNSの検索クエリを自社サイトのコンテンツ企画へ転用する5ステップのフロー図。アカウント登録、クエリ抽出、想定キーワードとの突合、未カバー需要の発見、記事企画への反映
図4:プラットフォームプロパティを「キーワード発見装置」として使い、自社サイトの企画に接続する流れ。

まずやるべきこと

  1. 自社の対応アカウント(Instagram/TikTok/X/YouTube)をGSCにプロパティ登録する
  2. データが溜まるまで数日待つ
  3. 2〜4週間後にインサイトの検索語句を確認し、サイト側の想定キーワードと突き合わせる

登録自体は数分で終わります。データが蓄積するまで時間がかかる機能なので、「使うかどうか迷う前に、まず登録して溜め始める」のが正解です。


参考


プラスシーブイ株式会社では、Search Console・GA4のデータをもとにした診断と改善提案を行っています。「SNSは運用しているが、検索との接続点が見えていない」という課題をお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

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