2025年12月9日、船橋商工会議所の視察として、東京・丸の内にあるデロイト トーマツ コンサルティング合同会社の「AIエクスペリエンスセンター」を訪問しました。
本視察では、生成AIのビジネス活用に関する最新事例やデモンストレーションを体験しながら、企業におけるAI活用の可能性と課題について学ぶ機会となりました。
なお、弊社代表の横溝は、船橋商工会議所 情報化推進委員会 副委員長として本視察に参加しました。
コンテンツ
AIクローンによるユーザーインサイトのシミュレーション
視察では、生成AIを活用した「AIクローン」のデモが紹介されました。
これは、実際のユーザーインタビューの情報をもとに「顧客のクローン」を作成し、そのクローンに対して様々な質問を行うことで、市場や顧客の反応をシミュレーションする仕組みです。
商品やサービスの改善を行う際、ユーザーインタビューは非常に有効ですが、時間やコストがかかるのが課題です。
AIクローンを作成すれば、ユーザーの属性や思考傾向を反映した仮想顧客に対して、何度でも質問や検証が可能になります。
その結果、商品改良やサービス改善の検討を効率的に進めることができる点が大きなメリットだと感じました。
今回体験したデモはチャット形式でしたが、今後は年齢・性別などの属性を反映したアバター表示や、感情分析などの機能が加わることで、よりリアルな顧客理解ツールとして進化していく可能性を感じました。
ナレッジを形式知化する「アマテラスAI」
もう一つのデモとして紹介されたのが「アマテラスAI」です。
これは、AIインタビューを通じて作業者のノウハウを整理し、検索可能な知識データとして蓄積する仕組みです。
企業の現場には、ベテラン社員の経験や勘といった「暗黙知」が数多く存在します。
アマテラスAIでは、AIがインタビュー形式で知識を引き出し、それをデータとして整理することで、社内のナレッジ共有や業務効率化に役立てることができます。
既存の生成AIと大きく異なる印象はありませんでしたが、企業のナレッジ管理の具体的な活用イメージを示す事例として興味深い取り組みでした。
AI活用の鍵は「データの設計」
今回の視察で特に印象に残ったのは、データサイエンティストの方による講義でした。
現在はAIが生成するアウトプットの質ばかりに注目が集まりがちですが、実際にはAIに渡すデータの設計や整理が極めて重要であるという話です。
例えば、
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伝統工芸のように口伝で受け継がれてきた技術をどのようにデータ化するか
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社内に存在する知識をどの範囲までデータ化するか
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AIにプロンプトを渡す順番や構造をどのように設計するか
といった点です。
料理に例えるなら、AIは「調理工程」であり、データは「下ごしらえ」です。
下ごしらえが丁寧であるほど、完成する料理の質は高まります。
リアルな業務とAIの世界をつなぐ接点は「データ」であり、その設計や整理こそが、今後ますます重要な領域になると感じました。
また、AI導入を考える際には、
「AIに何をしてほしいのか」
→「そのためにどのような知識データベースが必要なのか」
という順序で構想することが重要であるという示唆も印象的でした。
AI時代に求められる企業の設計力
今回の視察を通じて改めて感じたのは、AIそのものよりも、データ設計や知識整理といった人間側の設計力が企業の競争力を左右するという点です。
プラスシーブイ株式会社では、今後もこうした最新の知見を取り入れながら、企業のAI活用やデジタルマーケティング支援に取り組んでまいります。
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